2016年度版:今年の倒産リスクはこれだ!

2016年度版:今年の倒産リスクはこれだ!


年が明けたと思ったのももう3ヶ月も前のこと。気がつけば3月も終わりを迎え、2016年度の幕開けも間近です。気分を新たにして新しいことに挑戦するのも良いですが、そのためには社会がどれだけ安定しているかを把握しておくことは欠かせません。今回は、社会に潜む企業の主な倒産リスクについて見てみましょう。

アベノミクスの停滞

倒産リスクとして考えられるものはいくつかありますが、日本に済んで日本企業に勤めている以上、日本経済の動向は倒産リスクにもっとも大きな影響を与えることが考えられます。

そのため安倍首相の肝いりで進められているデフレ脱出を目指す経済政策パッケージの「アベノミクス」の停滞はもっとも注目したいリスクとして考えられます。アベノミクス開始当初の日本経済への衝撃は既になく、一人気を吐いている黒田日銀も2016年1月に導入を決定したマイナス金利政策では思惑とは逆に金融機能の縮小を招き、各種経済統計も足踏みからマイナスへと落ち込みつつあるなど、アベノミクスは停滞しつつあります。

 

チャイナリスク

2015年夏に世界経済に大きな影響をもたらしたのは、心配されていたギリシャの債務危機をきっかけとするユーロ圏の離脱騒動だけではなく、個人投資家の信用取引停止をきっかけとする中国・上海株式市場の株価急落でした。明るさの見えない世界経済の中で、唯一安定した経済成長を続けていた中国の急な失速は世界経済に大きな不安と混乱をもたらし、中国共産党指導部も「新常態(ニューノーマル)」という言葉で低成長を認めています。
2015年時点でチャイナリスクを原因とする企業倒産は76件と2014年の1.6倍増し(46件)と暫増傾向にあり、何らかの要因で一気に破裂する可能性はついてまわっていると言えます。

 

原油価格の低迷

国内経済・中国経済ともに無視できない倒産リスクを抱えていますが、もう少し遠くに目を向けると更に大きな倒産リスクとして原油価格の低迷が注目されます。アメリカで起きた「シェール革命」により、40年ぶりにアメリカが原油輸入国から輸出国に転じたことをきっかけとする原油価格の低迷は既に1年以上も続き、1バレル=100ドルから120ドル台で安定していた原油価格は1バレル=30ドルから40ドルと3分の1まで落ちこみました。原油価格の急落と低迷は、東日本大震災と福島第一原発事故による国内の原子力発電所の停止にともなう原油需要の急増により貿易赤字が慢性化していた日本にとっては福音となりました。
しかし世界経済の資金源であった中東諸国が一斉に金融市場から資金を引き上げているため、世界経済の冷え込みを招き、株式市場や外国為替市場の不安定化を招くなど、世界経済には悪影響を与えることとなりました。
産油国間での産油調整がおこなわれているので中長期的に原油価格は安定すると見られていますが、産油国間での意見調整に手間取っているため、短期的には現在の価格低迷が続くと考えられます。

 

中東の政情不安

2003年のイラク戦争をきっかけとして、中東諸国は終わりのない対テロ・治安維持戦争が続くこととなりました。
アメリカの占領軍による強圧的な統治は民衆の不満を招き、イスラム過激派や旧イラク政府の高官によるテロ活動を呼び寄せ、更に2011年の「アラブの春」による連鎖的な支配体制の崩壊によりイスラム過激派が中東・アフリカの各地に浸透し、シリア・イラクを拠点とする最強硬派のISIS(ダーイッシュ)として結集しました。
ISISは2015年秋のフランス、2016年冬のベルギーと立て続けに同時テロを起こし、欧州各国は共同で軍事行動をおこなうことでこれに対処するなど、アメリカのイラク撤退によりはじまっていた「テロとの戦い」からの撤退は、振り出しに戻っています。
冷戦後はじめてのロシアとNATOの共同作戦により、ISISの勢力は大きく削がれたものの、もっとも強硬な姿勢を示していたロシアが撤退したため、予断を許しません。

おわりに

見てきたように、政治・経済の両面で世界は安定しているとは言いがたく、更にアメリカの大統領選挙では強硬派のトランプ氏が予想外の躍進を遂げるなど、新たなリスクも生まれつつあります。
今後の世界の動向には、これまで以上に注目する必要がありそうです。

 

 

The following two tabs change content below.
会社復活マン

会社復活マン

もしかしたら来月倒産してしまうかも・・・!そんな社長さんのためのブログサイトを作ってみました。毎日どこかで倒産は起こっていますが、現代社会はその理由も様々・・・責任ある立場だからこそ守りたいものを守るための情報を提供していきます。